君にもらった苺飴
ぐっとこらえた。
何かが拒んだのだった。
私は今…きっと光瑠君に
助けを求めている。
ずっとずっと…
我慢してきた。
でも来ると思ってたんだ。
“限界”というものが…。
それがちょうど今来たんだ。
もう我慢の限界なんだ。
『何か話したいんでしょ?
ここじゃ無理かな?』
「…」
『外で話そう』
膝の上に置いてあった
私の手がふわっと浮いた。
光瑠君の温かい手が
私の手を包み込んだ。
大和先輩とつないだ時とは
違う温かさ…温もり。
光瑠君の優しさに包まれた。
一気に安心して、
涙が溢れそうになった。
けど、泣いてはいけない。
そう思ってこらえる。
また、我慢する。