影の守護者は闇に潜む

「殺せ……って…」

「そのために助けたんだろう？知っているぞ。お前達が私達を毛嫌いしていることぐらい。私達を殺していることも。どうせ私の光は消えたんだ。死ぬことなんて怖くない。逆に生きることが怖いんだ」

「そんな事…」

「どうした？得意の魔法でも使えばいいじゃないか。それとも、私達『外の人間』に大事な魔法を使うのは嫌か？なら、国王なりなんなりの所に連れていって、罪を被せて処刑してもらえ！」

「そんな事したら…」

「知らないのか？中と外ではかなりの大きさの差別があることを。中の人間は外の人間に対する武力行為を全て認められていることを」

「…………」

「本当に知らないのか？まあ、いい。早く殺せ……。私は…大切な人を……『光』を護りきれなかった。だから……」