Pinky
「徹兄ちゃんがいない間、美緒は俺が守ってあげるねん、ってさ。俺が学校行く時になるといつも言ってきたよな。お前。」


思い出して徹兄ちゃんはクスッと笑った。



「そ…そんな昔の話だすなや。」


「照れちゃって。小さい頃のお前はかわいかったなぁ。」



子供ってそう言うもんじゃんか。

素直が武器なんやろ?



てことは、美緒も子供か。

からかうネタ増えたな


「まあ、今も変わらずに美緒を守ってくれててサンキューな。」


徹兄ちゃんはいきなり真剣な顔つきになった。


こういう所、美緒とそっくりだ。




「当たり前やし。」


だから俺も真剣に言った。


「そか。なら安心や…。実はこの話をしたかったから美緒をお前の部屋行かせてん。急でごめんな?」


「だから、徹兄ちゃんの頼みならいいって言ってんじゃん。」
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