草食君の説明書★


「ウサギ、座れや。」


「なんで?」


「話あるから座れ、アホ!」



なんで、あたしが怒られるわけ?

泰助に言われるがまま、自分の席に着く。
泰助はその前の席について、あたしの方を向いて座る。



「・・・・・・。」


「な、なんなんですか?」



あたしの顔を見たまま無言の泰助。

なんか、顔に付いてますかね?




「お前な、口調に性格それでええと思ってんの?」


「・・・・。思ってませんよ?」


「本気でヤバいと思えよ?」


「え?」




どう言った意味でしょうかね。
一瞬で脳が固まってしまう。




「だってな、彼女おんのに知らんふりってないで。」


「そ、それは…」


「向こうが草食だから~とか、意味不明な言い訳いらんで。」




こいつには、完璧に心を読まれてる。

んじゃ、何よ?
何が原因なわけなんですか?

あたしにはさっぱり分からない。




「お前原因分からんやろ。」


「うん。」


「即答すんな、アホ。」




そう言って、飲み干したジュースで叩かれる。




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