草食君の説明書★
「誰も和馬の名前呼んでませんけど?」
「昼休み呼んだろ。」
…昼休み?
あ、確かに呼んだわ。
まさか聞こえてた?
「まさかそれ聞いて、一緒帰ろうって分かってこっちの道に…?」
「じゃなきゃ、来ねぇーだろ。」
まさかの予感的中。
さっきまでの暗い空気が一気になくなり、晴やかな空気に。
もちろんあたしは、
「さっすが、かーずーま♪」
テンション急上昇♪
好きな人に構ってもらえるだけで、こんなにも気持ちが変わるものか。
しかし当の和馬は、
「分かったから落ち着け、うるさい、制服掴むな伸びる。」
「…はい。」
あまりにも冷静。
ってか、冷酷?
確かに勢いで、腕の袖を思い切り掴んだけど。
あまりにも言われたので一気にまた気持ちは、急降下。
本当あたしの感情は、和馬が操作してるよ。
「…変わりすぎ」
笑いを堪えながら呟かれた一言。
もちろん、言ったのは和馬君。