秘密の同居



…えっ?


目が逸らせずに固まっていると、木村君は少し笑った。


「ありがとう、高橋さん。」


あたしの名前知ってるんだ。


『あ、いえ。
こちらこそ…』


「……じゃ。」


それだけ言って木村君はペコリと頭を下げてスタスタ歩いて行った。


あたしは急いで教室に行くと、友人二人にさっきの木村君の話しを早口で話した。


「あ~、木村ね。
結構メガネ取るとイケメンって有名だよ。
ただ、雰囲気暗いし無口だから夏木怜と同じ無愛想とは思えないよね。」


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