wish-pray-cometrue
「せっかくのX'masなんだからさ、祈らないと。自分の願いを。X'masには願いが叶うんだよ。」
そう眩しいくらいの笑顔でいう彼をみて、母の笑顔を思い出した。
…とても懐かしい感覚だった。
どうしてこんな気持ちになるのだろう。
さっき出会ったばかりなのに。
年下なのに。
あたたかい、優しい気持ちになれる。
そう感じながら彼をみつめていると、彼の手が私の頬に触れた。
「…どうして泣いてるの?俺変なこと言ったかな?」
困った顔で言われ初めて気付いた。
「私、泣いてる…?」