PEACE

「やろう、雪夜」

奈久留なりの、考えた結果だった。

「奈久留! お前、わかって言ってるのか!?」

「うん」

浅はかな決断ではないことを、雪夜は悟った。

「私は、困ってる人を見捨てられないよ」

「……わかった」

瀬梛を余所に、二人は決めたのだった。

「瀬梛さん。……私達でよければその手伝い、引き受けます!」

奈久留は明るく笑顔で答えたのだった。

瀬梛は顔を上げ、「いいのか?」と聞くが、奈久留はそれを笑顔で返した。

「ありがとう……。ところで、お前達の名は?」

「私は雷響奈久留です!」

答えたところで気が付いた。

「雷響って確か、内国の王家の……」

遅かったようだ。

雪夜もヤレヤレと頭を垂れている。

奈久留は次の瀬梛の言葉に冷や冷やしていた。

だが、聞こえてきたのは瀬梛の小さな笑い声だった。

「そういうことか。そうだな、王女の前なんだから、ここはしっかりと話しておくべきだな」

突然立ち上がる瀬梛に、奈久留は驚く。

だが、奈久留の驚きはそれで終わらなかった。

瀬梛が、――服を脱ぎだしたのだ。

「瀬梛さん!?」

「これが、……私という人間なんだ」

驚愕した。

瀬梛は服を肩から少し脱いだ程度で、動きをやめた。

そして、瀬梛の背中にあったのは、一つの薄く浮かび上がる紋章らしきものだった。
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