ずっとスキ。
「最低」
最後に美咲はそういい出て行った。
あたしはベッドにうつぶせになって、腫れあがったほっぺをなでた。
あたしがしたことは間違ってたのかな・・・。
今思えばあたしはこんなコトをするような子じゃなかった。
それに、美咲もあたしがいなければあんなコトはしなかったと思う。
結局悪いのはあたしなんだ。あたしが原因。
自分の存在がダメなんだって思う。

purururupurururu♪
電話は悠真からだった。
出ようか迷った。
きっと美咲があのコトを言って、あたしが嫌われるだけの運命なら、もう近づこうなんて思っちゃいけないんだ。
スキを押し殺して電話に出た。
「なに?」
第一声は暗くて、元の明るさはどこかへ消え去ってしまっていた。
こんな自分の声聞いてほしくない。
「あ・・・いや。ただ、俺美咲に修学旅行2人で回りたいって言われてさ。回ってくれないんなら行かないって・・・。」
どこまであたしを奪ったら気が済むの!?
悠真もあたしを1人にしたいんだ・・・
そりゃ、彼女と2人で回りたいよね。
もう、いいや。
「いいんじゃない?」
あたしはわざと嫌がらせのような言い方で言った。
すると悠真は焦ったような声になった。
「いやいや!そうじゃないって!俺、4人がいいから2人ってちょっと無理なんだよなあ。久しぶりに明莉のドジっぷりもみたいしーっ」
自然と涙が溢れた。
悠真は・・・あたしが好きな悠真のままだった。
我に返り、心を取り戻した。あたしが・・・狂ってた。
こんなに大好きなのに。
「うん。一緒に回ろうね!」
自分を取り戻せたのは、悠真のおかげ。
悠真のパワーは最強だ!
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