POP☆BEAT
軽く頭を下げて挨拶すると、歩波先輩は
急いでどこかへ消えてしまった。



「……え? どうしたの……」

「くくっ。気にしなくていーよ。どうせ
服がー! とか、髪にタオル巻いてるし!
とかだから」

「……はあ」


確かに、さっき降りてきた歩波先輩は
新聞社の白いタオルを頭に巻いて
色の禿げている服に、お父さんが着ている
ようなダボダボの鼠色のズボンに身を
包んでいた。



リビングに入って、少しすると服を変えた
歩波先輩がリビングに現れた。



「あ! さっきはごめんなっ! いきなり
叫んだりして……」

「あ、いえっ。全然気にしてないんでっ」





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