涼×蘭
「一輝、あんた一人で帰りなさい」

「ん、おっけおっけ。雛は俺と帰ろうね……は? 何で!?」

「私が雛ちゃんと行きたい所があるのよ! 一輝は邪魔なの」

「え、嫌だ! 雛は俺と帰るんだよ!」

百合から庇うように雛を抱き締める。

「駄目よ。雛ちゃん、私と帰りたいわよね」

そう問い掛けられた雛は俺の顔を一瞥し、頷く。つまり、百合に盗られた……?

「本当に……?」

「ごめんね……すぐ帰るから」

「うん、分かった……あ、荷物先に持って帰っておくよ」

雛を腕から離し、荷物を受け取る。じゃあね、とだけ告げ、一人家に向かって歩き出す。
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