ラブリーホーム*先生の青③




「ちゃんと言えよ」



そう言いながら
首筋にキスをし
耳を舌先でなぞる



「す」


と言いかけて
耳の中に舌が入ると
やっぱり


「嫌い」


はっきり言った


「先生なんか大っ嫌い」


先生の舌が入り
ザワザワ耳に変な音する



「……なんだって?」


聞き返した先生に
何度でも言う


「嫌い。もー嫌い。
スッゴク嫌い。
触らないでほしい」


ムッとした顔で私を見た先生を
真っ直ぐ見つめ返した


しばらく見つめ合ったあと
先生がフッ…て表情崩して笑い


「うーわ、マジきっつい
今すぐ『好き』って
言ってもらえなきゃ
オレ死んじゃう」


大げさに胸を押さえて
私に背を向けゴロリと
隣に転がった


その背中をただ黙って
見てると



「……おい。
なんとかしろって」


うらめしそうに先生は
こちらを振り返り


その表情から
照れが見えたとたん
思わず笑ってしまった





< 103 / 193 >

この作品をシェア

pagetop