ラブリーホーム*先生の青③




「バッカみたーい」


そう笑うと
みるみる先生の表情は
嬉しそうに崩れ



一瞬も迷う隙を与えない素早さで唇を合わせてきた



もう離してもらえないんじゃないかって怖くなるくらいの長く深いキスをして



「ごめんな
もうしないから
イチに嫌われるようなこと
しないようにするから」



首筋を舐めながら
パジャマを脱がそうとする
先生の手を掴む



「……青波がいる部屋じゃ
イヤだよ」



先生は私の手をシーツに戻し


「イチが
声を我慢すればいいだろう?
隣の部屋に移動するまで
オレは我慢できない」


「でも」と言った私の唇を
先生は乱暴にふさいで



最初のうちは
抵抗してたのが
だんだん身体から
力が抜けていく



私がおとなしくなった時
耳を舌先でなぞりながら


「オレのこと好き?」


汗ばむ広い背中に
ギュッと抱き着いた


「嫌いだよ……
大っ嫌い………」



鼻で笑う先生の息が
耳にくすぐったい



「『わかんない』より
『大嫌い』のが ましだな」




好きだ
すごく好きだ
愛してる
可愛いよ
綺麗だ



そんな言葉をたくさん言われて
もー、しょうがないなぁ
って心の中で苦笑い



バッカみたい



そんな過剰サービスする先生も
ちゃっかりドキドキしてる私も





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