ラブリーホーム*先生の青③




でも今夜は大丈夫だろう
イチだって
オレを待ってるに違いない



希望を言えば
3日に一度は構ってほしいのに



今回はおあずけを食らってる



よっしゃ――――――



ガバッと勢いよく
ソファーから立ち上がり
テレビと電気を消して
リビングを出る



寝室までの短い廊下を歩く時
いつも自分は子供みたいだな
と思う



早く、早く
ギュッとしたいと思うんだ



ドキドキというより
ワクワクに近い
気持ちを抑えて


そっと音をたてないように
寝室のドアを開けた



イチ―――――――――
オレのジョニーが
待ちわびてますよー




「すー……ふぅー……
すー……くぅー……」




あ、あれ?まさか………



静まりかえった寝室
2つ並んだ布団に
おとなしく寝てる
可愛いふたり



暗闇に聞こえるのは
まぎれもなくイチの寝息だ




嘘だろ―――――――――
イチまぢで寝てるし――――




戸口でしばらく
呆然としてしまう



オレがいつも どうやって
イチの狸寝入りを見破るかは
寝息だったりする



イチの寝息は結構 大きい
(寝てる本人は知らないだろうが)


その点 狸寝入りの時は
息を押し殺すから
すぐ わかってしまうんだ





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