先生のビー玉
そして気付けば1時間が経とうとしている。

「帰らなきゃ…」

と佳奈。
発車させる車。
待ち合わせた場所で停まると思いきや…

「遅くに外出させたんだ。
一言謝らなきゃ」

と彼が言ったのだ。

「え?会いたいって言ったのは私だよ。
それに…」

「教師だから?
でも、こういうことはきちんとしたい。
正々堂々と付き合いたいから。
それに…もうお母さんにはバレただろ?」

「あ…」

「それじゃなおさらだ」

そして車は佳奈の自宅へ。

「ただいま…」

「あら、ジャスト1時間。
あら…?」

「佳奈さんを夜遅くに連れだしてしまった申し訳ありません。
彼女とお付き合いさせていただいております…田村です」

頭を下げる彼。
きょとんとしている清美。

「君は…」

男性の声が聞こえたせいか…隆二がやってきた。

「今…9時?
先生は夕飯はまだかしら?」

「え…?」

「お、お母さん?」

クスリと笑った清美。

「母親が娘の担任を忘れてどうするのっ」

「でも…1年の時だよ?」

「イケメンの顔だけは忘れないわっ」

「お、お母さん?」

さっさとなかへ入っていく清美。


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