先生のビー玉
「安藤…」

「絵里…」

二人を見、朋子と直子が顔を見合わせる。

「それは、どっちに向かってた?」

田村が聞く。
すると、

「私が購買部に向かって歩いてすれ違ったので、こっちの方向だと思います」

と直子が答える。

「ありがとう、お疲れ様」

田村が礼を言うと、二人は出て行った。

「じゃ、もういっかいパソコン室に行く?」

貴子が言うと、田村の足はそちらに向かっている。

「はやっ」

貴子はその後に続いた。
が…
やはりパソコン室は暗いまま。
誰もいそうにない。

「絵里をとっ捕まえる?」

貴子がスマホを取り出す。
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