ひとり<ふたり
リンはリンなりに成長しようと必死なだけ。



急に手を出さなくなったのだってきっといっぱい我慢してるんだ。



あたし、リンのこと好きになってよかった。



だって元カレ達と付き合ってた時にこんなに実感したことないもん。



『愛されてる』って実感。



「紅の担任から宿題預かったよ~」

「うぅっ…。頭痛いっ!!リンがやって?」

「ご褒美くれる?」

「なにが欲しいの?」

「コレ」



ぎゃぁっ!!



そんな顔で見つめるなっ!!



ってか指差すなっ!!



あたしならいつでもあげるもん…。



「俺ってSなのかなぁ~?赤い顔の紅見てるとやたらイジメたくなる…」

「なっ!?」

「ほら、カワイイ反応」

「だ、誰がイジメられるかバカ!!自分でやる!!アイスありがとっ!!」



リンには勝てない。



あたしの心のツボ全部にハマってくるんだ。



卑怯だよリン…。



あたしってこれからもタジタジ?



いやいやいや、リンなんかに負けないんだから!!



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