虹の世界
ぽろっと溢れた言葉に、自分で驚いた。


「え?」


キョトンとした彼女が俺を見上げていた。


「いや、あのさ、デートっていうか、えっと…」


聞き返されてしどろもどろになる。格好悪いったらありゃしない。

そんな俺を見ながら、くすっと笑うと、こう言った。


「はい。デート、しましょ?」


「え?あ、お願いします。」


顔を見合わせ、二人して笑った。

いつの間にか止んだ雨。

雲の隙間から、キラキラ輝く太陽が顔を出していた。










俺たちの時間が、ゆっくりと動き始めた。










笑う頬が、太陽に照らされ、オレンジ色に光っていた。

< 18 / 55 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop