虹の世界
「お疲れ。飯でもいく?」


「今日はパス。」


「おや、珍しい。なんかあんの?」


塁が不思議そうに聞いてくる。


「ちょっと野暮用。じゃ、お先。」


ツアーも無事終わり、レギュラーの仕事が中心になって時間が出来た。

夕方にはまだ少し早い時間に終わった今日。

もう、これ以上先伸ばしには出来ない。

毎朝、一人で空を見るのはもう沢山。

早くしないと秋が深まってしまう。

俺たちの間に出来た溝と同じように……。

ただ、辛くなるだけの俺たちは、きっと、深くなればなるだけ、戻れなくなる。
今が、タイムリミット。

そう感じていた。





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