おにぎり丼。
「ごめんなさい……」

私はいつの間にか泣いていた。

「ごめん。言いすぎた」

「……」

「僕は……」

ヒトシは言った。

「僕は、君を危険にさらすのが恐いんだ」

ヒトシは立ち上がり、私の肩を抱いた。

「ヒトシ……」

「君は、僕の目の届くところにいてくれ」

背中に、ヒトシの体温を感じる。

私たちは、ごく自然に、そっと唇を重ねた。



「急にこんなことして、すまんな」

「あ……いや、全然……」

「全然?」

「全然問題ないです!」

私が言うと、ヒトシは吹き出した。

「みどり君、かわいいな」

「ありがとうございます」

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