くちづけのその後で
『所詮、過去は過去やろ?』


『過去も大切やけど、それと同じくらい未来も大切やからな』


いつもの自分(アタシ)なら、否定してしまいそうな言葉だった。


だけど…


今日は否定するどころか、何だか素直に頷ける気がする。


だからなのか、あたしは西本君の言葉に耳を傾けていた。


「朱莉さん……」


「……はい……」


真剣な表情の西本君に圧倒されて、思わず敬語で返事をしてしまって…


それを聞いた彼が瞳を緩めて、クスリと笑った。


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