くちづけのその後で
芳樹との事は、少しでも早く忘れられるように努力する事にした。


忙しく過ごして、出来るだけ何も考えないようにする。


それがこれ以上、自分自身を傷付けない為の最善の術(スベ)だと思ったから…。


そうする事でしか、自分を保てない気がした。


生きる事に希望を失ってしまったのに、死ぬのも恐くて…


何もかもに幻滅したまま、ただ呆然と毎日を過ごしていた。


だけど…


季節が秋に差し掛かる頃、あたしは自分の体の異変に気付き始めた。


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