くちづけのその後で
年が明けてまだ冬の寒さが残る頃、あたしは無事に高校を卒業し、長い間お世話になった施設を出た。


芳樹は、あたしよりも少しだけ早く施設を出て行ったけど…


あたしがその事を知ったのは、彼が施設を出て行った後だった。


あたし達は結局、あの日から施設を出るまで一度も会話をする事は無かった。


それがキッカケだった訳じゃないけど、施設を出る前に改めて踏ん切りが付いたような気がした。


この子の父親は死んだ……


そして、あたしはそう思う事にしたんだ…。


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