くちづけのその後で
颯斗の腕に抱かれながら、あたしは全身で彼を感じていた。


「……と……。……は、やと……。……颯斗……」


自分の体に染み付いた汚れた過去を消して、新しい記憶を深く刻みたくて…


震える声で、何度も何度も颯斗の名前を呼んだ。


彼の愛を感じて、あたしの体が微熱を帯びていく。


「……朱莉、っ……俺……もう……っ!」


颯斗が苦しげに呟いたのと同時に、あたしの内(ナカ)に甘い痺れが駆け抜けて…


同時に、全身がフワリと浮くような不思議な感覚に包まれた。


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