くちづけのその後で
「朱莉、良かったな♪」


「うん♪」


颯斗は優しく微笑んで、あたしと海斗の頭をポンポンと撫でた。


あたし達は、三人で顔を見合わせて笑った。


文字を覚えたばかりの海斗が、初めて書いてくれた手紙…。


あたしにとっては、颯斗とお揃いのルビーのピアスと同じくらい、大切な宝物になった。


それからDVDを観たり、颯斗が買っておいてくれたバースデーケーキを食べたり、他愛のない話をしたり…。


夜になって彼が帰るまで、三人で一緒に過ごしていた。


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