大嫌いでも、大好きだから。



「……え?」

私は思わず呟いた。


手が震えて、
先生から手渡されたファイルを落としそうになる。



夕焼けを背に、
二人の男女がキスをしていた。


二人は驚いて私を見る。


キスをしていたのは。


「梓……」


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