恋〜彼と彼女の恋愛事情〜
安心したのか
「わかった。ありがとう」
と、俺の体に腕をまわす。
「香奈枝」
「ん?」
「これからは、俺が側にいるから・・・何があっても離さないから」
「・・・早瀬・・・君?」
「だから、もう、『誰もいない』なんて言うなよ?」
「え・・・」
ぎゅうっと香奈枝を抱きしめる。
「いっぱい、愛してやるから・・・」
「は・・やせ・・君」
「な?約束して・・・俺から離れないって」
香奈枝が回してる腕に力が入るのがわかる。
「・・うん、うん。離れない・・・離れない~」
その後、しばらく泣いていた。
俺は香奈枝を離さない。
どんなことがあっても。
今まで頑張ってきた分、辛いことに耐えてきた分、その何倍も俺が幸せにしてやる。
少し落ち着いたところで、香奈枝が顔を上げた。
「早瀬君・・・ありがとう。ありがとう」
今まで見たことのない、穏やかな笑顔。
ヤバイ。
すげぇ可愛い。
心臓がドクドク言ってる。
そして、香奈枝から、俺の頬へ。
ちゅ。
不意打ちのキス。
・・・やめなさいって。
・・・本当に止められなくなるって。
・・・今さらやっぱりする・・・とか言えないよな。
ああぁぁぁあああ~・・・・悶々としています。