愛情の距離



俺達のなれそめを聞きたいと言った潤に、
俺は語りだした。



俺がどんなにいやな奴だったのか、
どんなふうに周りを傷つけて、
どんなふうに夏奈を振り回したのか、


どんなふうに夏奈を好きになって行ったのか、
どんなふうに夏奈に救われたのか、





ずっと、潤は聞いていた。
俺はいつの間にか涙を流していて、
それでも潤は聞いていて、俺は話し続けていた。





「夏奈ちゃんの居場所、知らないの?今アメリカにいるなら、そんなにすぐ帰らないでしょ。早く探して、誤解を解いて来なよ。夏奈ちゃん、絶対尚とナンシーができてるって思ってるから。そんで、ちゃんと待っててって言ってこい。ちゃんとした約束しないと、離れちまうよ?」



「潤……」



俺は走りだした。
目的地なんてわからない。



でも、
夏奈を見つけてみせる!




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