クリスマス・イブ

「パパ怖くなくない!?」

「優しいっちゃあ優しいけど、なんか俺虐められてる気する。」

「はぁ?有り得ない!」

黙って心は携帯を開いた。
カチカチとボタンを押してため息をついた。
そして、ヤバイとでも言いそうな顔で携帯を素早く閉じた。

後々、あの大きな事件に繋がるのは、ここら辺だったのかと呆れながら思うことになる。

「あ!アキラだ。」

「アキラ?」

聞き慣れない男の名前を聞き返すと、心は俺の言葉なんかにも耳をくれず手を離し、キョロキョロしている茶髪の男のもとに掛けよって行った。

誰なんだよ…。

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