神様の悪戯


「ぁぁ…、当直、代わってもらったんだ」

言葉を選びながら、父が答えた。

含みのある言い方で、話があるのだとすぐに分かる。


この時から嫌な予感がしていた。

当直を代わってもらう事なんかめったにないから、よっぽどの事なんだと思う。


私は少し姿勢を正し、続きを待った。


父はジャケットを脱ぎ、ネクタイを外しながら冷蔵庫からビールを取り出す。

そして、私の向かいに座ってこう告げた。


「父さん、再婚する。週末、相手の家族と会うから予定は入れるなよ?」



―――――!!!!



はぁぁぁぁ〜???



たっぷり、10秒以上あけてもそれしか言葉は出てこなかった。


父はといえば、ビールを喉に流し込みながら上機嫌だ。


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