神様の悪戯



体育館の入り口にたどり着いた。

静かな空間に、肩で息をする私の鼓動が溶ける。


体育館を突っ切ろうとしたトコで足が止まった。



そこには、先客がいたんだ。


歩いて向かう私にはまだ気付かない。

一見優しい眼差しだと思ったけど違った。

切ないというか、寂しそうというか、泣きそう…?な顔でピアノを眺める男の人。


どっかで見たことあるような気がした。



記憶の奥からひっぱりだした答えは…


――――!!


非常勤の先生だ。

入学式で一緒に紹介されてた。

確か、産休に入った先生の変わりとかで、若い男の人が紹介されてたはず。

でもなんで…?




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