ブライト・ストーン~青き守りの石~【カラー挿絵あり】

茜が着いたとき、火葬炉があるフロアでは、黒いスーツに身を包んだ火葬場の職員が淡々と作業をしていた。


それを見詰める親族の表情は、どれも一様に暗く沈んでいる。


茜は、人波の中心に佇む父の隣に静かに寄り添った。そのすぐ後に敬悟が続く。


最愛の妻に先立たれた、衛。


大好きだった母を無くした、茜。


優しかった叔母が居なくなった、敬悟。


それぞれの胸にそれぞれの思いを抱いて、みなその瞬間を身じろぎもせずに待っていた。


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