空中ブランコ




「ウスラトンカチが。………どこの女を押し倒している。」




 地を這うような声




「ヒッ!!!!!クジル様・・・・・こ、これは…その、戦利品ってやつです!」




 吃る男を踏む力が増す




「たいした力もない使えない奴が……戦利品を漁るなら負傷者を運べ」


「す、すいません・・・・クジル様!!!!何を!!…そんな゛…」



 地に食われる様に消えていく





「僕の女に手を出すからだよ。…………さてと」





 キャリアに振りかえる




「今回は僕達の勝ちだ。あなたも早く帰った方がいい」


「そう…するわ…。」





 怖い思いをした後は優しくして欲しいと思うのは当たり前で、恋人のクジルの冷たい態度に落ち込む…





「(私達は今は敵同士を演じなきゃならないんだから……いちいち傷つくな…)」



「─── キャリア……」


「!!!」




 小さく呟かれてクジルを見上げる





「僕のキャリア。怖い思いをしたね……優しくできなくてごめん。
でも、僕以外の男に押し倒されるのが悪いんだよ……。今日は隠れ家に真っ直ぐ帰って来るんだ。いいね?」




 思わず笑みが零れる




「わかったわ」


「いい子だ…」




 スと離れて行く後ろ姿を見ていると仲間が駆け寄ってくる




「キャリア元帥!!ご無事ですか!?」



「えぇ。・・・・・・・・退却よ。……これ以上は無意味な争いよ。」





 そう伝えれば退却の合図が響く






 ドクンッ!!!!!!!!!!




「つッ……… 最近、やけに…暴れだすわね───…」




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