空中ブランコ



「失うのが怖いなら守ればいい。君には守れるだけの力があるんだから。………それでも足りないなら僕を頼ればいい。いつだって傍にいるんだから。」




 目を細めて笑う




「恐怖を持つのを恥じることはない。怖いなら怖いって言えばいい。ただし、」


「?」




 言葉を切る彼に疑問をもち、下げていた目線を上げる




「言う相手は僕だけね。
もし違う男に言ったら、地の底まで引きずり込んでやるから」



「………………私も引きずり込むの?」


「君はちがう。そいつと一緒にする訳がないだろう?手首に手錠をして、檻に繋げてあげるさ。」


「…………それはちょっと…」 


「大丈夫。キャリアが僕から道を外さなければいい。」


「ふふふ……そうね。
うん!もぉ大丈夫!考えがまとまった!」




 心からスッキリした顔




「ならよかった。
……そろそろ家に帰って、ご飯でも食べよっか?」



「そうね。今日のおかず、何がいい?」




 その問に軽く接吻をされる



「キャリア。」


「〜〜〜〜っ!!!」




 身構えてなかったから顔を紅く染めるキャリア






「くすくす。
さぁ。帰りましょっか」





 手をつなぎ家へと繋ぐ空間の扉を開く





「クジル。ありがと…」




 小さく呟かれた声は、聴覚の優れた彼には届いているだろう




ギュ……





 暖かくも強く握られる頼りになる手




「(もう迷わない。この手を取るために私が選んだ道だもの。その時が来るなら受けとめる。)」







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