王様彼氏とペットな彼女!?~Heart Breaker~

「ありがとうございます……。先輩は優しいですね」


「……あっ!斎藤君、その顔だよ!!」


わずかに微笑んだ斎藤にあたしは思わず声を上げた。


「斎藤君は笑ってたほうがいいよ。それに眼鏡も前みたいに外したら?」


確か初めて会った日、斎藤君は眼鏡をかけていなかった。



「あの日はたまたま眼鏡が壊れちゃってかけてなかったんですよ。でも……先輩がそう言うならコンタクトにしてみようかな」


「うん、その調子だよ。早く友達ができるといいね」


「……はい」


斎藤君なら大丈夫だよ。


素直で澄んだ心を持つ斎藤君に友達ができるのはきっと時間の問題だ。


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