王様彼氏とペットな彼女!?~Heart Breaker~
「本当に許してくれるんですか……?」
「うん。でもこれからは何か言いたいことがあったら、手紙じゃなくて直接言ってね?」
出来るだけ傷付けないように言葉を選んでそう言うと、斎藤くんは唇をグッと噛み締めた。
「先輩だけだったんです。友達もいない空気のような存在の僕に話かけてくれたのは……」
「大丈夫。友達ならこれからできるよ」
斎藤君は淋しかったんだろう。
だから手紙という手段を使って、あたしと接点を持とうとしたのかもしれない。
それが度を超えたものであっても人と関わり合いを持ちたかったんだろう。