王様彼氏とペットな彼女!?~Heart Breaker~

「そろそろ帰ろうかな……」


部屋の電気を点けて掛け時計に視線を移すと、針は20時半を回っていた。


って、まだ肝心な話を小野君にしてないよ。


「あ……小野君、ちょっと待って?」


煙草の火を灰皿に押しつけて立ち上がろうとした小野君のシャツを、あたしは遠慮がちに引っ張った。


「あの……あたしね、小野君に話があって……」


「何の話だよ」


小野君と一つになれたからといって全ての問題が解決したわけじゃない。


「あたし、前にも言ったけど引っ越すかもしれないの。ちゃんと小野君には話しておかなきゃって思ってて……」


「……は?」


「離れ離れになっちゃうかもしれないから……」


あたしがそう言った途端、小野君はふっとわずかばかりの笑みを浮かべた。

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