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慎吾

あの日、大貴がN高受けるって言ってなかったらどうなってたんだろ。
俺は高校でも大貴とサッカー続けるつもりだったからな。

実は結構緊張気味に志望校聞いたら、N高行きたいって言ってくれた大貴を俺は抱きしめたい気持ちだった、うん。

しかもそのあとまりもN高志望ってことが分かって。
中学時代の思い出そのまま高校に持っていけるって思って嬉しかった。

それからの数カ月の勉強、なんだかんだ大貴も真剣にまりに勉強教えてて、やっぱ大貴もまりと同じ高校行きたいんだって思った。

やっぱ俺らの友情は固いぜ。

そう思いながら、1歩1歩確実に、掲示板へと近づく。

B組の掲示板の前に立ち、1回深呼吸をする。

「うしっ。210番、こいや!」

俺の目は目指す数字を仕留めた。

「209、210!うっしゃ、発見!」


自信はあった。
でもこの嬉しさ。

「たまらねえええええええ!!!」


ガッツポーズで叫ぶ。
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