蝶々
さっき呼ばれた5人は、何か書類を提出しているだけのようだった。
担任は、私を見ると


「ちょっと職員室まで歩いて行こうか」


と言った。


「荷物お持ちしましょうか?」


出欠簿やらなにやら重そうな先生を見てそう言った。
30代前半のこの男の先生は、親しみやすく、笑顔が可愛い、そう人気の地学教師だ。

私がそう言うと、その人気の笑顔が咲いた。


「おぉ、ありがとう」


私は配布プリント入れのボックスを受け取って、冗談っぽく聞いてみた。


「・・・あの、私何かしましたっけ?」

「いやいや、釣川さん悪いことしないでしょう」

「ありがとうございます」
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