君に染まる(前編)
横目で見た先輩は
なぜか意味深な笑みを浮かべてる。
なんか…嫌な予感。
「変じゃない?」
パンを食べながら首をひねる楓ちゃん。
「何が?」
「獅堂先輩」
「…なんで?」
「だって、
今日1回も未央に会いに来てないよ?
一昨日、昨日と
しつこくつきまとってたのに」
…そうなんだよね。
あんなにしつこくつきまとってたのに…。
“お前…あいつに惚れてんだろ?”
あれと何か関係あるのかな…?
何か企んでる顔だったし。
考えながら
お兄ちゃん特製のタコさんウィンナーを
口に入れた時、
「百瀬さん!」
名前を呼ばれ振り返ると、
大慌てでファイルを渡してくる野田くん。