不器用な指先
そこからしばらくは、タイトルや本文の中に、場所の名前が記されていた。
透が、私を探しに来た場所が。
高町公園から、橋を渡って駅前のビル。
駅構内にあるテナント。
駅の東口を出て、噴水のある大きな広場。
透の足取りが、鮮明に、分単位で刻まれていた。
息を切らして、髪を見出して街を駆ける透の姿が浮かんでくる。
このメールをくれた時はまだ透は生きていたんだ
同じ世界にいたんだ
なのに
なのに
なのに
そして途中で、場所の名前じゃない、違う言葉が送られていた。