不器用な指先
そして…
ついに、透の最期のメールにたどり着いた。
私が、響がシャワー室から出て来るのを待っていた時に読みそびれた、
あの 最期 の メール。
【20:35 non title
いま大隈通り】
「あぁ……っ」
私は自分の髪を掻きむしった。
自分を形成する全てのものが、憎たらしくて汚らわしかった。
大隈通り。
―大隈通りの交差点で…トラックに…―
「い…やぁ……っ」
引きちぎれるような髪の痛さも、切り刻まれる胸の痛みに比べれば、何てことなかった。
透は、最期のメールを、最期の場所から打っていたのだ。
生涯を閉じる、最期の場所から打っていたのだ。
このメールの後…
私が響の腕の中にいる時に、透から電話がかかってきていた。
ならば
私がこのメールに返信していれば
もしかしたら
透は―――――――