だから恋は少し切ない
 

煙草を燻らせながら遠い目をするシュウをまた、わたしは見つめる。


無言で流れるこの時間も、わたしはシュウから目を離さない。


もし目を離したら……


カウンターの前に貼られた鏡越しに、シュウと目が合ってしまうから。


「髪、切ったんだな。似合う」



わたしはいつも


気付かないフリをする。


シュウがいつも


鏡越しにわたしを見つめていることを。


「……ありがと」


俯いたわたしの頭をまた、シュウが撫でた。




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