だから恋は少し切ない
「これ、やるよ」
シュウがスーツのポケットから小さい包みを出す。
わたしは少し驚いて受け取りながら、シュウへと顔を上げた。
目が合わないはずのシュウの瞳がそこにあって、心臓がひときわ大きな音を立てる。
「……いいの?」
「ああ、余った」
ぶっきらぼうに答えるシュウ。
「余った、って……」
「オレが持ってても、仕方ねえし」
「開けていい?」
「おう」
わたしの好きな宝石店の包みをそっと開けると、プラチナの小さい薔薇のピアスがそこにあった。
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