だから恋は少し切ない
 

「ちょっとトイレ行って、このピアス付けてくるね!」


「やめてくれ」


「なんでよ?」


「うぜえから」


「……でも」


「うぜえ」


「今、付けたいよ」


するりとカウンターのスツールを降りた時、わたしの腕をシュウが掴む。


「……貸せよ」


「え?」


「付けてやる」


冗談じゃないのは、わかってる。


わたしは黙って、薔薇のピアスをシュウに差し出した。




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