だから恋は少し切ない
 

わたしはシュウに乱された髪の毛を直さず、またグラスを持つ。


「お前、髪ぐちゃぐちゃだぜ?」


「別に、気にしない」


「ったく、しょうがねえな。女だったらちょっとは気にしろよ……まぁ、オレがやったんだけどよ」


甘いフルーツワインが喉を通り抜ける頃には、シュウがわたしの髪を直してくれるから。


「直った?」


「……待て」


「まだ?」


「んー……」


「も、それでいいよ?」


「お前、デコ出した方がいいんじゃね?」


「やだよ」


「子供みてえなデコ」



< 8 / 22 >

この作品をシェア

pagetop