夏と秋の間で・乙


「いや・・・ウソじゃないよ。」



「だったら、あの頃は付き合ってなくて、最近付き合いだしたとか?」



 いや・・・。



「ソレも違う。」



 とりあえず、俺とサンマは付き合ってはいない。



 ・・・・・・・・今はまだ・・・・・。



「そっか・・・良かった。」



「良かったの?」



 何でだろうか?



「あ・・・うん。」



「なんで?」


 当然の質問だった。



 気のせいか、早川さんの叩かれていない頬の方も紅く染まっているような気がする。



「いや・・・・だって私も望巳くんのことが好きだから・・・。」



「え?」



 それは、あまりに唐突な言葉。


 だけど、心当たりがまったくなかったわけではない。


 それは・・・・・・・・。



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