俺のためにベルは鳴る
『石を投げたって、結局、願いなんて叶わない。』



俺も篤志も、何度も何度も石を投げて、何度も何度も一発で賽銭箱に入れてきたのに、



願いなんて叶ったためしは、ただの一度もない。



そう。



こんなことしたって全く意味ないことは、この町の誰よりも、俺らが一番よく知ってる。



でも、



それでもここに来てしまったのは…



青春を賭けてまで、この一投に頼ろうとしてしまったのは…



ただ、



“勇気”が欲しかっただけ。

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