タレントアビリティ
「何が……」
能恵は怒っている。明らかに怒っている。これを見たのは……、何回目、だろうか。
「かふ……ッ」
「フーッ……、フーッ……、フーッ……」
「が……ッ、おえ……」
真っ白な髪が逆立っているようにも見えた。小さな身体から刺々しい何かを世界に発しているようにも見えた。平和な茶の間が歪んでいるようにも見えた。
視界の隅、無惨にも真っ二つになったちゃぶ台。木の破片が飛び散っていて、テレビに刺さっていた。ジャパネットでテレビはいくらだろう。場違いだ。
びくん、と、少年の身体が跳ねる。添はもう、動いていた。
「能恵さんっ!」
割れた破片が足を傷つけるのも構わず、僅かな距離を詰めて能恵にタックル。細い身体は簡単に離れ、壁にぶつかった。
能恵は怒っている。明らかに怒っている。これを見たのは……、何回目、だろうか。
「かふ……ッ」
「フーッ……、フーッ……、フーッ……」
「が……ッ、おえ……」
真っ白な髪が逆立っているようにも見えた。小さな身体から刺々しい何かを世界に発しているようにも見えた。平和な茶の間が歪んでいるようにも見えた。
視界の隅、無惨にも真っ二つになったちゃぶ台。木の破片が飛び散っていて、テレビに刺さっていた。ジャパネットでテレビはいくらだろう。場違いだ。
びくん、と、少年の身体が跳ねる。添はもう、動いていた。
「能恵さんっ!」
割れた破片が足を傷つけるのも構わず、僅かな距離を詰めて能恵にタックル。細い身体は簡単に離れ、壁にぶつかった。