Rain
『なぁどこに行くん?』

『プラネタリウムやで』

『そんなんミナミにないやろ?』

『あるねんなぁこれが』

『ウッソぉ?』




あたしはそんなものがあるとは思えなかった。

繁華街にプラネタリウムなんて…








『ここっ!!びっくりすんで入ったら』



そう言って聖夜くんはあたしの手を引きながらあるビルへと入っていく。



普通の飲食店が連なるビル街。

そんな中にあったstarという名前のお店。






入ると薄暗くてブラックライトの照明に壁中が星座の形の星で光っていた。


キレー…

空の中にいるみたい…本当にそう思った。







『なっ?ゆうたやろ?ある意味プラネタリウムやん』



聖夜くんはそう言ってにっこり笑った。

ずるい。

この顔にやられる…
< 111 / 282 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop